インスタグラムではおしゃれ迷子歴10年と
していますが、今まで自分をおしゃれだと
思えたことが一度もなかったです。
本や雑誌を見ても正直何をどうすれば
同じようになるのかも読み取ることは
できなかったです。
ただ眺めるだけで自分のファッションに
その情報を取り込むことができない。
モデルさんや芸能人と同じブランドで
洋服を買えばおしゃれになれると
思って散々お金と時間を使ってきました。
先回お話したように
私はコンプレックスの塊でしたが
洋服でスタイルアップが出来る
ことさえもわからず
自己流で洋服を着てきました。
かろうじて知っているのは
昭和の雑誌によく書いてあった
靴とバッグの色を合わせる
こういった事でした。
そんな私にも一度だけおしゃれに
なれるかもしれないという
チャンスがやってきました
20代半ば
私は母親がなくなったショックで
仕事が出来る精神状態になく
しばらく無職の時期がありました。
でもひたすら何もしないでいると
ご飯も食べなくなってしまい
本当に危険な状態にありましたので
人と接する必要があると察して
アルバイトを始めることに
しました。
当時私は東京に住んでいました。
全てにおいて劣等感が強い私は
この自由にしている期間に
好きだったファッションの仕事を
経験して自信をつけてみようと
渋谷のど真ん中にあるGAPに
面接にいきました。
面接は集団面接でバックヤードの裏の
階段の踊り場で行われました。
20名くらいだったでしょうか。
前職が講師業だったということもあって
人前でなにか発言することには
少し経験がありましたので
3名の採用に選んでいただくことが
できました。
こういったところでは服のセンスより
面接での様子が優先されます。
おしゃれのスキルは入ってから
学べばいいというスタンスです。
私はレディースフロアに配置されました。
仕事自体は特に問題はなく
お決まりの人間関係はなくは
ありませんでしたが
その時の私が誰にも心を開いて
いなかったのも幸いして淡々と
業務をこなしていました。
ただ問題だったのが
ファストファッションとはいえ
東京のおしゃれの中心である
渋谷のアパレル業界。
服がシンプルであればあるほど
スタイルやセンスの悪さが目立って
しまう。
今思えばどうすればGAPの服だけで
体型カバーをしながらおしゃれに
見せれるかアイディアは沢山湧くのですが
でも当時の私にはどうすればシンプルで
カジュアルな服でおしゃれになれるのか
わからず悩み始めました。
周りを見れば何でもないデニムと
Tシャツ、スニーカーなのに
店を出て渋谷の街を歩いても目立つほどの
ナチュラルなおしゃれが出来る
スタッフが沢山いました。
ご存知のようにアパレルスタッフは
常に新しい服を買って店で着る必要が
あります。
社割が効くので私はどんどんGAPの
服に埋もれていきました。
デニムにTシャツ
デザイン服まで。
だけどバイトに行くたびに
いつも同じような格好で
しかもやせ細った身体を
強調するようなサイズ感の服を着て
店内の鏡に映る自分に嫌悪感を持ち
とうとう私はメンタル的にフロアに
立てなくなりました。
その後、私はナイトクルーに申し出て
夜中搬送されてくる沢山の洋服を
搬入し洋服を管理する業務へ変わり
昼夜逆転する生活に耐えることが
できなくなり辞めてしまいました。
そして使いこなすことができなかった
沢山のGAPの服を抱え込んで
また更に服を買い足す生活に
戻ってしまいました。
ここで私が逃した
チャンスは大きかったと思います。
私のような雑誌や本などを
眺めていてもそれを自分に落とし込む
ことができない人は
聞けばいいんですね。
おしゃれの習得の仕方は
人によって向き不向きがあります。
でも私はできないことやおしゃれに
悩んでる自分はかっこ悪いと
思い込んでいたので
せっかく東京でも目を引くくらい
こなれたカジュアルを着こなせる
人たちに関わっていたのに
なんのプライドなのか
人に聞いて教えてもらうことが
できなかったんですね。
もちろんそんな頻繁に聞いてたら
時間も取らせますし申し訳なく
なってきます。
そして私はまた自分に
なんの自信もつけることができず
服にお金と時間をとられてしまう
生活に戻ってしまいました。
話は少し変わりますが、
私はメイクも自己流で昔の写真は
捨ててしまいたくなるほどの
メイクスキルでした。
スタイルもさることながら
顔の造りも何もかもコンプレックス
だったこともあり、
それをどうにかしたいと
我流でコスメを買い漁り
メイク雑誌や本で勉強するも
全く上手く行きませんでした。
だけど、きれいなモデルさんを
見ているとこんな風になりたい。
せめてこんな風にきれいに
メイクが出来るようになりたいと
ヘアメイク養成スクールに通いました。
芸能人が出入りするほどの
メイク事務所が運営するスクール
だったので、かなり本格的でした。
私は軽自動車一台分のお金を使って
そこへ入学しました。
そこではまずスキンケアや
人に触れることのスキル
人間の顔のタイプやメイク道具に
ついてしっかりと基礎から
教えてもらいました。
自分にメイクすることが
できなければ人にメイクを
することはできませんので
教えてもらったことを
地道に家で練習をしました。
ここを境に私は珍しく自分の
メイクが上達したことを実感
しました。
どんな自分になりたいのか
そして一つ一つの作業が
どんな効果があるのか
自分に施す必要があるメイクと
必要ないメイクを取捨選択して
自分の顔にあったメイクをしていく。
こういった基礎的なことを
一つ一つ学んでいきました。
この経験から私はコスメは
ベースからカラーメイクまで
プチプラでも上手くメイクが
出来るようになりました。
自分に必要なものを理解して
時間をかけることなく
無駄なくスキンケアやメイク道具を
選ぶことができます。
今も変わらずメイクやスキンケアが
好きでいられるのはこのスクールに
通ったおかげだと思っています。
ファッションの体験とは真逆に
私は基礎をきちんと学ぶ大切さを
知りました。
コンプレックスを抱えメイクやファッションに
彷徨ってすでに20代半ばまできていました。
どれだけのエネルギーを使ったことか、
使いこなせなくて捨てたり無駄にした
服やコスメも何百万ではきかないと
思います。
私がインスタグラムでコーディネート
よりスキル発信する原点はここにあります。
ファッションやヘアメイクは
物では上達しないのに
それを買ったらおしゃれにキレイに
なったような錯覚をする。
だからそれを自己投資だと思って
物にはじゃんじゃんお金を使って
いました。
でも本当にお金と時間を投資する
べきことは目に見えないスキル
なんですね。
私は幸運なことに、この時代のおかげで
スキルの幅が広いファッションの先生に
インターネットの世界で出会う
ことができました。
プチプラでも良し悪しを見つけて
高見えさせるスキルや
おしゃれに見せるファッションのスキルを
しっかりと基礎から教えてもらいました。
ファッションを学びはじめてから
2年私の衣類に使うお金は1/10
でありながら
自分史上最高に自己肯定感が高い
おしゃれが出来るようになりました。
私は今自分が理想とするクローゼットを
作るためにお金をためています。
衣替えが要らなくて
ずっと長く愛せる
何を着ても心地が良くて
自信が持てる服だけが詰まった
クローゼット。
普段着からオケージョンまで
限られた服で楽しめるスキルと
クローゼットがほしいです。
投資するところと
しないところを理解して
小物も子供に渡せるくらい素敵な
ものだけを買いたい。
そしてその自分をキレイに見せてくれる
服を着て色んな所を訪れたり
自分をもっと磨くスキルのために
そのお金を使いたい。
自分の人生を豊かにすることは
服そのものではなく、
その服を着た自分が何をするかです。
そこにエネルギーを使っていきたい。
コーディネートに悩んで
付け焼刃的な買い物をしたり
人と比べて心を傷めたり
なかなか取れない大切な時間を
そんなことに使うのはもう嫌なんですね。
これは人生が半ばまで来た私だからこそ
気づけたことだと思います。
もっと早く先生に出会いたかった
と思います。
もし、渋谷のアルバイト時代
先生のような友達に出会えていたら
私の人生はまた違ったものに
なったんだろうなと
たまに想像することもあります。
だけど出会いは自分にとって
最良な時にやってきます。
訪れたチャンスの中、先生に自分の
ありのままの姿を思い切って見せて
教えてほしいと素直に話せて良かったと
心から思います。
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