何も考えずに好きなものに夢中になって楽しめたファッション。
社会人になって「それらしいファッション」をしなければと少しずつ環境に合わせて服を選び始め、結婚・子育てを経験して気がつくと「私らしさ」がどんどんわからなくなってしまい、とうとうファッション迷子へ。
私が初めて手持ちの服が似合わないと感じたのは38歳でした。そこから今に至るまでしっくりくるファッションに出会えず、多くの消費をしてきました。
メイク、パーソナルカラー、骨格など真剣にファッションと向き合いようやく「自分の好き」を見つけることができた経験をこちらではお話します。
おしゃれ迷子を加速する3つの勘違い
ファッションに彷徨ってしまうのは自分の軸が定まらないから。ファッションに対しての勘違いでさらに迷子の深みにはまってしまいます。
流行にのることがおしゃれだという勘違い
おしゃれに彷徨っていた時の自分を思い起こすと、流行を取り入れることがおしゃれに直結していました。流行が移り変わるとまた次のものを求める。これを繰り返しているから自分らしいおしゃれが楽しめないんだなと気が付きました。
・「流行」と「おしゃれ」は別のものと心得る
流行服を着ていても全体のバランスや配色、着こなしがうまくいっていない人からは残念ながらオシャレ感は伝わってきませんよね。。おしゃれな人は流行服じゃなくてもおしゃれ。この思考を持つことで毎年発信される流行に流されること無くずいぶん冷静に洋服を選ぶことができるようになりました。
・なぜそのファッションがおしゃれかを言語化してみる
おしゃれを言語化するということは非常に難しくて、自分の軸を確認するのに有効な練習手段だと思います。もしそのファッションの良さが「今流行っているから」だけにとどまるのなら実はそのファッションは自分が本当に求めているおしゃれとは違ってるのかもしれません。
・その「流行」が好きか嫌いかで判断する
とはいえ自分のファッションスタイルにいまどき感を入れたい。そんな時はまず「好き」か「嫌い」か明確にしてみましょう。単に流行ってるから取り入れて自分らしさを消してしまうことにならないように注意しましょう。
例えば、今現在流行っているボリュームソール。「私は身長が低い」のでこのタイプの靴を検討しましたが購入をやめました。
・自分の好みがきれいめやフェミニンに寄っている
・ソールのハードさが来季には自分の好みとの差が生まれる気がした
・身長をカバーするための靴なら他のデザインが存在する
このような理由から、ボリュームソールはやめておこうとこうと判断しました。
逆に、自分の好みがハードやクール系で下に重みを置くタイプのファッションが好きなら、ボリュームソールの靴もとりいれたかもしれません。
今現在、つけ襟、裾出し、オーバーサイズ、ジャケット、ミニバッグなど流行は色々ありますがひとつひとつ本当に自分の「好き」と一致しているのかを考えてみることが大切です。
お手本を見る時の勘違い
意外に自分を迷わせているのはモデルさんの存在です。自分が素敵だと感じるのはモデルさんなのか、そのファッションなのかを見極める必要があります。
・お手本の媒体を変えてみる
芸能人やファッションモデルではなく、SNSやファッションスナップをメインにチェックしてみると日常的に楽しめるファッションが見つかるかもしれません。
・ファッションだけを見る
スタイルがよく顔が整った人は何を着ても素敵に見えてしまうのは事実です。媒体を見るときは手で顔を隠してみたり、自分の顔に置き換えてそのファッションだけ見ることで本当に自分の好みかどうかを知ることができます。
・街ゆく人をお手本にする
SNSなど、一般人のファッションでも発信している人の雰囲気づくりに引っ張られることもあります。もしこのファッションの人が街にいたら、その人を目で追ってしまうくらい素敵なのかを常に考えながら見ることもおすすめです。実際に街へ出た時は絶好のチャンスです。飾らない等身大のお手本を探してみましょう。
診断結果の勘違い
ファッション迷子を解消するために受けた診断がますますファッションを迷宮入りにしてしまうパターンがあります。診断結果と自分のスタイルを構築するということは別のものなんです。
・似合う色や形はおしゃれを整える道具の一つ
診断は自分のファッションスタイルを決めてもらうものではなく、自分が好きなファッション、なりたい自分になるために活かす道具の一つなんです。
・診断士がおしゃれな人だとは限らない
パーソナルカラーや骨格診断士は診断結果を出すことはできても、ファッションセンスやトータルコーディネート技術はまちまちです。自分の潜在的な好みを引き出し診断結果をそこにどう落とし込んでいけるかがその人の能力です。提案されたものがセオリー通りのコーディネートであれば再び迷子に陥る可能性が高いです。
・診断の枠に全て収まりきれない
私は〇〇タイプだからコレ。この洋服の選び方はとても危険。ストーレートと言われたけどパンツが似合わない。ウェーブだと言われたのに上半身がガッシリしている。ナチュラルだと言われたのに足が太い。診断はあくまでもあなたの「傾向」です。最終的には洋服は「着て試す」これが基本になると思います。
最優先は自分の好きをみつける
ファッションの最優先は自分が着ていて気分が上がる自信が持てる服。
いくら人に似合うと言われても鏡に写った自分を見てその姿に気持が上がらなければ意味がありません。そのために私自身が一番大切だと思ったことは「自分の好きを」表現すること。
年齢・性別・体型・環境にとらわれていつしかおしゃれ迷子になった人たちの多くは自分の好きを置き去りにしていることも多いです。
好きなものを集めてみよう
私が自分の好みのスタイルや雰囲気を確認するためにしたことは、自分の身の回りで気に入っているデザインの物や昔から好きだったものや年齢を気にして遠ざけたものそういった物の垣根をすべて取り払って並べてみました。
・カラフルなものが好き
・北欧や東欧のデザインが好き
・ドットやチェックは小さい方が好き
・古いものが好き
・ナチュラルな色が好き
・スッキリしたものが好き
・コントラストがあるものが好き
ファッションと雑貨や食器など身の回りのものは一見違うように見えても、根底には自分の好みは繋がっています。洋服は身につけて人前に出るものだからと自分の好きを抑え込んだり、流行に流されたスタイルをしていたこともあったなと思います。
自分が見て気分が上がるものをこうやって改めて見ると、明確な好みが確認できてファッションに自分の個性として活かせるのではないかと思います。
好きなファッションを集めてみよう
もうこんな年だから。お母さんになったから。体型が変わったから。みんなと違うから。
そんな思いもあってファッションに迷いが出ることもあります。でも一度年齢や立場関係なしに、好きなファッションを切り抜いたり、instagram、pinterestを使ってコレクションしてみましょう。
これは一例ですが、私が何も考えずに素敵だな。かわいいなと思ったファッションです。
POINT
・30コーデ程度選ぶ
・季節に偏らず、スカート・パンツ両方着るなら両方選ぶ
・何も考えずにとにかく好きなものを選ぶ
・なぜ好きなのかを言語化してみる
・国内外問わずチェックしてみる
自分の好きな色
配色
シルエット
参考にする雑誌
私自身は色使いやトラッド感が海外の方のファッションに好みが偏っていることもわかりました。もう40代だしキレイめのほうがいいのかなと無意識にSTORYやVERYに目を通すことが多かったのですが、自分に照らしあわせると海外のスナップ写真がたくさん載った雑誌のほうが合っているように感じました。
好きを自分に落とし込む
自分の好きなスタイルやファッションが見えてきたら、今の自分ならどう着たら似合わせることができるかを考えます。そこで重宝してくるのが「診断」やスピーディーに問題解決の提案ができるプロの手になってきます。
・丈感
・色の方向性
・柄の選び方
・襟や袖の形
・アクセサリー
・ヘアメイク
こういった内容を自分の好み・世代・体型に落とし込んでアドバイスしてくれるパーソナルスタイリストがいるなら自分のスタイリングとファッションの学習を合わせてお願いすることは経験上、価値は非常に高いと思います。
個人的にはあなたは〇〇タイプだからこんなファッションが似合いますとテイストやジャンルを限定するスタイリストさんはおすすめではありません。なりたい自分を無視したファッションは結局また迷いを生んでしまうからです。
まとめ
いかがでしたか?
学生時代は何も考えずにひたすらにファッションを楽しんでいたのに、人生のステージが変わるたびにファッションに悩み迷子になってしまった私が真剣にファッションと向き合い40代でようやく抜け出せた体験をお話しました。
自分を迷わせている勘違い
- 流行に対する勘違い
- お手本を見る時の勘違い
- 診断に対する勘違い
自分の「好き」を今の自分に投影させる
- 身の回りの好きなものを並べて自分の好みを目視する
- 好きなファッションを集めて傾向を知る
- 「自分の好き」を等身大に落とし込む
そして最後に。
おしゃれには正解や不正解がありません。おしゃれとは自分が自分らしくその服を着ていて幸せな気持ちでいられるかが一番大切だと感じます。自分の好みやセンスを迷わず好きだといえるそのファッションこそが自分にとっての正しいおしゃれだといえるのではないでしょうか。
少しでも今、おしゃれに悩んでいる女性に役立つことがあればと思います。
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